一般健康診断の項目
はじめに
一般健康診断は、労働安全衛生法に基づき、労働者の健康状態を把握し、疾病の早期発見・早期治療を図るために実施される定期的な健康診断です。雇入時と定期的に受診することが義務付けられています。
雇入時健康診断
雇入時健康診断は、労働者が入社する際に実施される健康診断です。以下の項目が検査されます。
- 既往歴及び業務歴の調査
- 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
- 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
- 胸部エックス線検査
- 血圧の測定
- 貧血検査(血色素量及び赤血球数)
- 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)
定期健康診断
定期健康診断は、雇入後、年1回定期的に実施される健康診断です。以下の項目が検査されます。
- 既往歴及び業務歴の調査
- 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
- 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
- 胸部エックス線検査及び喀痰検査
- 血圧の測定
- 貧血検査(血色素量及び赤血球数)
- 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)
- 血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
- 血糖検査
- 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
省略基準
定期健康診断については、以下の健康診断項目については、それぞれの基準に基づき、医師が必要でないと認めるときは省略することできます。
- 身長:20歳以上の者
- 腹囲:
- 14歳未満(35歳を除く)の者
- 妊娠中の女性その他の者であって、その腹囲が内臓脂肪の蓄積を反映していないと診断された者
- BMIが20未満である者(BMI(Body Mass Index)=体重(kg)/身長(m)2)
- BMIが22未満であって、自ら腹囲を測定し、その値を申告した者
- 胸部エックス線検査:40歳未満のうち、次のいずれにも該当しない者
- 5歳毎の節目年齢(20歳、25歳、30歳及び35歳)の者
- 感染症法で結核に係る定期の健康診断の対象とされている施設等で働いている者
- じん肺法で3年に1回のじん肺健康診断の対象とされている者
- 喀痰検査:
- 胸部エックス線検査を省略された者
- 胸部エックス線検査によって病変の発見されない者又は胸部エックス線検査によって結核発病のおそれがないと診断された者
- 貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査、心電図検査:35歳未満の者及び36~39歳の者
健康診断実施後の事業者の具体的な取組事項
- 健康診断の結果の記録:健康診断の結果は、健康診断個人票を作成し、それぞれの健康診断によって定められた期間、保存しておかなければなりません。
- 健康診断の結果についての医師等からの意見聴取:健康診断の結果に基づき、健康診断の項目に異常の所見のある労働者について、労働者の健康を保持するために必要な措置について、医師(歯科医師による健康診断については歯科医師)の意見を聞かなければなりません。
- 健康診断実施後の措置:上記2による医師又は歯科医師の意見を勘案し必要があると認めるときは、作業の転換、労働時間の短縮等の適切な措置を講じなければなりません。
- 健康診断の結果の労働者への通知:健康診断結果は、労働者に通知しなければなりません。
- 健康診断の結果に基づく保健指導:健康診断の結果、特に健康の保持に努める必要がある労働者に対し、医師や保健師による保健指導を行うよう努めなければなりません。
- 健康診断の結果の所轄労働基準監督署長への報告:健康診断(定期のものに限る。)の結果は、遅滞なく、所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。
まとめ
一般健康診断は、労働者の健康状態を把握し、疾病の早期発見・早期治療を図るために重要な役割を果たしています。事業者は、労働安全衛生法に基づき、定期的に健康診断を実施し、その結果に基づいて適切な措置を講じる必要があります。


コメント